キールだじょ!!
6月のダート重賞、東京ダート1600m・3歳OP/G3・ユニコーンSのレース攻略をしていきます!
コース攻略については、こちらを併せてごらんください。
2013年~2017年の近5走で、テンが最も速かったのは昨年2017年のユニコーンS。テン2ハロン目は10.6秒、1st Call(4F)の時計は46.4秒。その替わりに中間の2nd Callは緩んで25.5秒になり、上り3Fは近5走で第2位の24.0秒と緩急のあるレースだったと思います。
上の比較用のラップグラフで見ても、赤線の2017年の上下動が激しいことがわかりますね。
またテンの入りは2017年ほどではないにしろ、中間ラップの緩みも少なくスピードの持続力が問われて消耗戦になったのが、2015年。けっこうしんどそうなラップです。
コース攻略のところでも触れましたが、テンの入り、ナカの流れ、シマイの踏ん張りとレースの結果を左右する分岐点がたくさんあり、芝レースに近い展開になる可能性もある東京ダート1600m戦。3歳限定の重賞ということで何があるかわからないワクワク感もあるし、ここで好走した馬はかなり出世してますから、注目度も高いのがユニコーンSですね。
以下、各年ごとにレースラップを見ながらレースの特徴を見ていきたいと思います。
<2013年第18回ユニコーンS>
近5走のユニコーンSの中で最もテンの入りが遅く、そして上り3Fが最速だったのが2013年ユニコーンS。勝ち馬は4枠6番ベストウォーリア(3番人気:単勝6.9倍)でした。
スタートして道中は内目の7番手にいたベストウォーリア。3角~4角は遅れずに内目を追走できていましたが、いかんせん内目を追走していた分、直線を向いてもなかなか前があかない!
残り200mになる!というところで内ラチ沿いを走っていた1番エーシンレンジャーの外が1頭分だけスペースができたところを内へ切れ込んで、0.2秒差1馬身1/4かわしての1着でした。
馬券圏内の3頭はいずれも中団~後ろから。1着ベストウォーリアの道中は<6-7>で、2着サウンドリアーナは<11-13>、3着サウンドトゥルーは<11-9>で、レースラップの上り3Fはどこをとっても11秒台。ダートだけど「芝要素がある」東京ダート1600m戦らしい一戦でした。
<2014年第19回ユニコーンS>
2014年のユニコーンSは、テンの入りが2番目に速かったレース。テン2ハロン目は10.8秒、1st Call(4F)は46.6秒。それもそのはず、先団は10頭くらいが固まっての先行争い。3角手前までガリガリ前でやりあう展開でした。
1着のレッドアルヴィスは道中こそ<6-2>となっていますが、3角までは外目10番手くらいを追走。といっても中団とか、後ろとかではなくこの位置でも「先団」の後ろでした。ハナを切って2着に逃げ粘ったコーリンベリーも強い競馬をしたと思いますが、レッドアルヴィスも3角から外目を回って加速して直線を向くころには外の4番手。勝負になるポジションまで上がっており、残り400mまではコーリンベリーと同じく持ったままで坂を駆け上がり、そこからゴールまではコーリンベリーとのたたき合いでした。
<2015年第20回ユニコーンS>
2018年のG1・フェブラリーS(東京ダート1600m)を大外から差し切って勝利したノンコノユメは、その3年前のここ、ユニコーンSの勝馬でした。
最初の1ハロン目こそ12.4秒とゆっくりと出たスタートでしたが、前は2ハロン目ー3ハロン目は10.8秒ー11.3秒と締まったラップ。ノンコノユメは道中、後方2番手という位置取りでしたが、向う正面3角手前のコブを超えたあたりからスパートを開始して大外を回ってきての差し切り勝ちでした。
馬場が稍重ということもあって先行争いが長引いたのもありますが、3角~4角を終始外目から追走して差し切ったノンコノユメがその強さを見せつけた一戦だったと思います。
<2016年第21回ユニコーンS>
2017年ダート重賞路線を沸かせたゴールドドリームが勝利したのが、2016年のユニコーンSでした。低迷期がありながらも4月8日に阪神ダート1800mで穴をあけて1着となったストロングバローズはこのときクビ差2着と好走しています。
外目7枠12番からスタートしたゴールドドリームはすんなり外目の4番手~6番手あたりにつけ3角へ。残り1000m地点では内ラチから外4頭分の位置を4番手追走。持ったままで直線に向きます。そのあと残り200mを超えたところでは前を走っていたストロングバローズとの一騎打ち。クビ差競り勝っての勝利でした。この年は1・2着馬は3角5番手以内で先行、3着のグレンツェントは後ろからの競馬でした。
<2017年第22回ユニコーンS>
2018年6月9日にやっとOP特別を勝ちきって賞金加算ができたサンライズノヴァは、同舞台の東京ダート1600m・2017年ユニコーンSの覇者でした。
スタートはいつものサンライズノヴァらしく、ぼちぼち。ちょうど馬群の真ん中10番手を追走し、3角に入るところでポジションは変わらず。途中7番アンティノウスにちょっと外へ張られて進路を譲りますが、そのまま直後について3角へ。ごった返している内を横目で見ながら外目を回って馬場の真ん中に出すとそこから一気の脚を使い、後続に0.7秒4馬身差をつけての圧勝でした。
逃げたシゲルコングとそれを追いかけたテイエムヒッタマゲの2頭はそれぞれ15着、16着と潰れていて、テンの速い展開。しかしこの年は減速も急激で2014年のラップグラフと5Fまではほぼ同じような展開。
しかし、4角の半ばからは一度も緩むことなく加速ラップを刻み最後の1ハロンは11.9秒。緩急のある見事なレースだったと思います。
<ユニコーンSの勝負どころ>
○勝馬は「距離短縮馬」か「同距離馬」!
○テンの入りが速くても遅くても、中団からの馬・ペースに左右されない自分の脚を持っている馬!
⇒テンが速かった年(2014年、2015年、2017年)
2014年:1着レッドアルヴィス・道中<6-2>・上り36.4秒(2位)
3着バンズーム・道中<14-13>・上り36.2秒(1位)
2015年:1着ノンコノユメ<15-14>35.5秒(1位)
3着アルタイル<11-11>36.6秒(2位)
2017年:1着サンライズノヴァ<9-10>35.4秒(1位)
2着ハルクンノテソーロ<14-10>36.1秒(2位)
⇒テンが遅かった年(2013年、2016年)
2013年:1着ベストウォーリア<6-7>35.0秒(2位)
2着サウンドリアーナ<11-13>34.9秒(1位)
2016年:1着ゴールドドリーム<3-4>35.9秒(2位)
3着グレンツェント<11-11>35.7秒(1位)
基本的な傾向は他の東京ダート1600mのレースと同じ(当たり前 – -;)。前で粘る馬も1頭くらいは例年来ていますが、馬券の中心になるのはやはり「自分の脚を持っている馬」。テンが速かろうと遅かろうと、先団の後ろ・中団あたりからきっちり自分の脚で速い時計を出せる馬を見つけることができれば、馬券勝利につながってくると思います。
短縮がとても有利だと認識されていますが、近5年では短縮・同距離が勝馬になっています。延長馬も勝ってこそいませんが馬券に絡んでいますし、延長でもその前走の勝ち方もチェックすべきポイントかも知れません。タフな競馬をしていたら延長でも狙えるかも知れません。アタマで狙ったりするのはコワイですが。
こんな感じでいってみよー!
コメント